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ダルバートは秋に合わず [食]

秋だというのに食欲がない。
涼しくなってきて食欲旺盛の娘を眺めつつ
「なぜ、このワタシが?」と思う。
食欲が無くなる=生殖本能が無くなる=ええっ?もうそんな年なのか?
といきなり秋深し枯れススキに浸ってみたが、
どうやら原因は、食生活にある、と判明した。
 
私の配属先には、なんとキャンティーン(食堂)がある。
さっすが20年の歴史を誇るフェア・トレードの工場である。
職員や女工さんたちは、ここで昼休み30分の間に
10~20ルピー、肉付きなら40ルピーぐらいのダルバートを頼むのである。
「ええ?昼休みがたったの30分?」と思ったあなたはまだ甘い。
その他にもお茶の時間がたくさんあるのでご心配なく。
その他にもおしゃべりの時間や携帯電話の時間や、
昼寝の時間や、ボーっとする時間なんていうのもふんだんにある。
さすがフェア・トレードである。
 
私はボランティアなので、もちろん飯はタダで与えられる。
「タダ飯を食わして恩を着せる」というネパール流に従い
(そんなのあったっけ?)、
私もこの食堂のご飯をいただいているわけであるが、
残念ながら余の辞書には「タダほど高いものは無い」という
日本のことわざ(?)が染み付いているので、
そうそう簡単には有難がったりしないところが、
ネパール歴7年の貫禄であろう。
 
作ってくれたお百姓さんと料理人のおばちゃんには感謝しつつ、
毎日食している食堂のご飯であるが、これがけっこうイケル。
ネパールにしてはバリエーションも豊富で、
旬の野菜もたっぷりと取り入れられていて、栄養のバランスもGOOD。
タケノコのスープ、柔らかく煮込んだバフの筋煮、
なぞのアチャールなど、密かなグルメ物にも出会っている。
 
ネパールのダルバートはインド料理に比べると
日本人の舌に合う。
ひかえめの香辛料としょうが、素材の出汁で仕上げてあるためだろう、
大抵の日本人にはおいしく感じられるはずである。
 
が、しかし、よ~~~く味わってみよう。
おいしい、と思うのはなぜだろう。
山盛りご飯が進むのはなぜだろう。
おばちゃんたちの胴回りの肉付きは尋常ではない。
 
そう、たっぷりの塩とたっぷりの油がその秘密なのである。
しかも、もんのすごい量である。
 
バナナキャットのまかない用オイルの消費量もはんぱじゃなかった。
家では塩分控えめ、オリーブオイルを徹底している私であるのに、
こんなものを毎日食べていては、そりゃ胃も疲れるわな、
と、しばらく食堂のご飯を食べずに過ごした。
 
ふふん、やっぱりね。
2~3日でみごとに食欲が戻ってきました。
塩からいものばかりで、胃や肝臓の疲れもさることながら、
舌の感覚が鈍くなってしまっていたのだろう。
 
今日はキロ50ルピーもしたニンジンを
生のまま娘とポリポリして楽しんでいる。
たまには生野菜を食べんといかんとね。
(あ、葉物はやめといてくださいね>JICAより)

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バアッチー

バナナ猫さま、いつも~ずうっと前から、地球の反対側よりBlogを拝見させえていただいております。元気を取り戻されて何よりです。わたしも2~5月と9月にネパール人家族の下で暮らし毎日ネパール食だけを食べていましたが、わたしのばわい*ピになってしまうのがつらかったです。食事そのものは大好きですが、塩分や油のことを考えると・・あまり健康的とは思えませんね。それに、私のばわい炭水化物の取りすぎが原因だと思います。悲しいい~!
by バアッチー (2007-10-14 00:51) 

ばなな猫

地球の反対側とは・・・ペルー?メキシコあたりですか?最近マヤ族のテキスタイルの本を手に入れたんですが、配色といい、趣味といい、すごくチベタンに似ていることに改めて感心を強めました。空の蒼い国の人々は、きれいな色により魅かれるのでしょうか。
by ばなな猫 (2007-10-14 13:45) 

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