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共通テーマ:ネパール版「死ぬかと思った」こと [共通テーマ]

久しぶりのネパールブロガーズ共通テーマ参加です。
って今回もチベットネタで恐縮ですが、
これ、ネパールでも体験できます、
 
「高山病」。
 
怖いですね~、怖いですよ~。
本当に死ぬかと思いました。
 
例えばこれが、自分の足で下山出来る場所、
まあ、高度4000メートル辺りにいれば、
下山すれば治る、と判っているので
「死ぬ~」とは思わないはずです。
最悪、誰かがかついで下山させてくれるはずです。
下山途中は、酸素ボンベでも吸ってりゃあいいんです。
 
しかし!
前後に5000メートル級の山が立ちはだかっている場合、
パニックになりますね、当然。
 
時はうん年前、陸路でネパールからチベット入りした時のこと。
何度もチベット入りをしていた私は、
うかつにもその前の晩、3200メートルにて酒盛りをし、
若干の二日酔いのまま、5200メートルを超え、
その日の宿泊先は4300メートル辺りでした。
 
もちろんすべてランクルで移動、宿泊先はホテルね。
 
3200メートルから5200メートルにいっきに車で移動するのは、
地元のチベタンにとっても厳しいわけで、
チベット人だって「いててて」と頭を抑えたりします。
 
ああ、うかつな私は、二日酔いで酸素不足の上に
酸素不足な地に踏み込んでしまったのです。
しかも前方にも後方にも聳え立つ、5000メートルの峠。
 
これをイメージしてしまったのがいけなかったのでしょうか、
夜になり頭がガンガンしてきた辺りで、
私は、疑心暗鬼になりはじめました。
 
「今回はやばいかもしれない」
「こんな町じゃ、たいした酸素ボンベもなかろう」
「この場所だと、どうやって救助してもらえるんだろうか」
「ネパールサイドに戻るにも2日かかる、
って事はやはり中国軍のヘリコプターか?」
「いや、高山病ぐらいじゃ来てくれまい、
しかし、シガッツェまでも2日はかかるであろう・・・。しょええええ!」
 
脳に酸素が不足すると、思考能力が極端に低下し、
以上のようなことを論理的に考えられなくなるのであった。
悪いことにその数日前には、スペイン人が高山病で
ラサに行く途中に意識不明になって危篤状態、というニュースを
耳にしたばかりであった。
 
「だ、大丈夫だ、大丈夫、きっと生還できる!」
と無理やり思っても、
「ダメかも、ホントにもう死んじゃうかも!?」
といったパニックに見舞われるのである。
 
体験者はご存知だろうが、高山病は本当に辛い。
程度にもよるが、まあ、中ぐらいでも
もんのすごく辛い「もう会社いけない」級の二日酔いの
軽く10倍はしんどい。
頭痛、呼吸困難、ひどいときは妄想までもを引き起こす。
「息が出来ない」という状況は、尋常ではないため、
パニックに至るに充分な理由であろう。
なんといっても、年に何人もの死者を出している、怖ろしい症状である。
 
さて、この「死ぬかもしれない」というのも
酸素不足の頭にとっては、妄想に近い思い込みになっていく。
 
「もう死ぬんだ、もうだめなんだ、あああ、この地の果てで死んでゆくんだあああ」
 
とひたすら恐怖になっていくのである。
酸素不足であるからして、これといった深い思考も湧いてこない。
ただ単に
「死ぬんだ、死ぬんだ、死ぬんだああ~」
みたいな、人間の尊厳もなにもあったもんじゃない。
 
酸素がないというだけで、人間はこんなにも
オマヌケな生き物になってしまうんだなあ、と
後にしみじみ思ったの次第である。
 
さて、当然私は生還した。
一晩まんじりと眠れずに布団の中で、はあはあ、じたばたした後、
気が付いたら朝になっていた。
同室にいたシンガポール人の女の子が
「大丈夫、大丈夫よ!」と手を握って
励ましてくれたことをうっすらと覚えている。
(彼女とはその後もずっと友達である)
 
まあ、頭痛は残っていて、ぼーーーっとしているものの、
朝ごはんも食べれるほどに回復していた。
 
「ああああああああああああああああああああああ、良かった~~~~、
ホント、死ぬかと思ったよ~~~~~」
 
ともう一人同じく同じように苦しんだイギリス人同志と
抱き合って喜んだのであった。
 
ああ、怖ろしや高山病。
みなさんも気をつけてくださいね。
高所に行く前の晩は、
お酒は飲んじゃダメですよ、絶対(って当たり前ですね)。
 
さて、しかし人類のすごいところは、
高所にいると2~3週間で血中酸素量が正常に増えちゃうってとこです。
というわけで、3400メートルのラサでも
サッカーも出来ちゃうし、お酒も飲めちゃうんですね。
 
さすが、
あつかましくも地球で一番強い動物に成り上がっただけのことはあります。
適応力バツグンです。
 
ちなみにラサからいっきに海抜0メートルの香港なんかに到着すると、
空気が「うう、お、重い」って感じになります。
こちらも一時的に頭痛がおきたりします。
こちらは死ぬようなことはありませんが。
 
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空の下ミキ

ども、ども。高山病、怖いですねぇ〜。わたくし、目の前で、突然、仲間が倒れたことあります@4,900M。あの時は、死んだか?と思いました。生きてましたけど。

さて、低山でのトレッキングでは、熱射病も怖い。亜熱帯から歩き始めて、氷河に至るコースもありますね。そーゆーのの初日、二日目など。春先は特に、灼熱。わたくし、8月のロールワリンで、死にそうになりましたわ。へへへ。
by 空の下ミキ (2007-11-11 00:49) 

ばなな猫

みきはんさん>エベレストでマラソンしてしまうみきはんの口から出ると、本当に「コワイ~」です。うーん、人間ってすごい。お願いですから、「死にそうになる」でとどめておいて下さいね。
by ばなな猫 (2007-11-12 22:44) 

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