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ネパールにおけるチベット難民をサポートするシェルパの声明 [チベット]

オリンピックの不審火がエベレスト登頂に成功した(らしい)。
22人のチベット族登山家たちを遭難させないために、
偉大なる母、チョモランマは慈愛をもって、
嵐を追いやってくれたのであろう。

固形燃料が頂上で燃えてるのみたけど、
えらい風のない頂上だったんだね。
エベレストの頂上って、あんなに風がないの?
酸素がなくても固形燃料って燃えるの????????

無念で、悲しくて、悔しいが、
「ふ、あんなものただの、筒と固形燃料でできてる、意味のないものさ」と
思うことにする。

ちゅうごく共産党の愛国教育で、ダライラマ法王の写真を踏ませたりするのだが、
これを拒否して多くの僧たちが、刑罰、拷問を受けた。
中には、そんな事をするぐらいなら死を選ぶ、と自決したお坊様もいた。
法王は、いつもこう言っている。
「私の写真を踏めといわれたら踏みなさい。そんなものの為に命を無駄にしてはいけない。
写真は紙とインクで出来ているだけだ。釈迦無二は、心の中にある」

私も、筒と固形燃料に心を潰されてたまるものか。
言ってしまえば、ただの雪山、である。
(すみません、ばなな猫は登山とは無縁なんです)

さて、この不審火登頂騒ぎに多くの登山家たちも、心を痛めていると思う。
同じチベット族であるシェルパ族たちが、
実に勇敢な声明を出してくれた。
さすが、誇り高きシェルパである。
彼らにとっての山、ヒマラヤは、すべて聖なるもの。
不審火なんてとんでもない、のである。

以下、彼らの声明を、daysさんが訳してくれたものを
転載させていただきます。

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daysさんのブログより>
http://www.mobileplace.org/dias/blog
2008/05/08
Sherpas’ Declaration for Tibetan Refugees

チベット難民が集まるカトマンズでも連日のように抗議行動が起き、難民に政治活動を許可しないネパール政府はそれを厳しく取り締まっている。抗議、逮捕、勾留、釈放、抗議の連鎖が続いていて、カトマンズのチベット人は勾留されてもいいように弁当・水筒持参で抗議に参加しているそうだ。
カトマンズ在住の米国人作家、Mikel Dunhamによると、政府から弾圧を受けるチベット難民に対し、思わぬところから連帯の声が上がっているという。
ヒマラヤの民として知られ、エベレスト登山にはなくてはならない存在、シェルパ族の人々だ。彼らからの声明の英訳が掲載されている。

●ネパールにおけるチベット難民をサポートするシェルパの声明●

◆私たちネパールのヒマラヤ・シェルパは、ネパールにおけるチベット難民の平和的デモに対するネパール政府の残忍で抑圧的な行動に関して深刻な憂慮を表明します。政府の行動とは、3月10日以来、デモの「コントロール」という名目で行われていることを指します。これらの行動は冷酷で、抑圧的で、チベット人の基本的人権を侵害しています。

◆私たちは平和的なデモやその後の拘束において負傷者が出ていることを大変心配しています。この権力の乱用は、すべての人々の基本的人権を尊重するというネパール暫定憲法にも反しています。
私たちは政府がチベット難民に対する残忍で抑圧的な行動をやめるよう強く非難するとともに、要求します。

◆私たちはチベット人と同じ宗教や文化、言語、伝統を共有しており、私たちが敬意を表する僧侶たちが殴打されるのを見るたびに痛みを感じます。私たちはチベット人とブータン人に対するダブルスタンダードをやめるよう、ネパール政府に求めます。

◆私たちは、政府がチベット難民を抑圧しているために国際社会がネパール人民をネガティブなイメージで見ることを深く憂慮します。私たちは政府が国際的な世論に耳を傾けることを求めます。チベットの歴史において非常に重要な時期に、私たちはチベット難民と連帯することを表明します。私たちはすべてのネパール国内の政党や市民社会、人権擁護機関に対して、政府が抑圧をやめるのを助けることを求めます。

この声が、8000メートルの峰々から世界へ、そしてネパール政府や中国政府を動かすことを望んで止まない。

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転載以上。


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コメント 6

サリタ

ばなな猫さん製のランゼン・ミサンガなのか、6日の日本青年館で友人やその息子達に4本手に入れました。手の込んだ模様ですね。
デモは仕事開始時間の許すまで歩いて、青く澄み渡る初夏の東京の空に「フリーチベット!セイブチベット!」2ヶ月近く自分の中で出せずにいた思いを叫んできました。シーツで徹夜して作った垂れ幕は誰かの手を借りてゴールの代々木公園まで行ったでしょう。これを、自己満足で終わらせてはいけない、東京人の好きな一時の流行のムーブメントにはできないと感じました。
チョモランマの登頂は、あんなに感動の無い映像は見た事がありませんが、中国政府の滑稽な茶番劇としかみえませんでした。チベットの女性にトーチを持たせ、下ではその家族を拘束・拷問してる。それは、世界の人達が知っている事実です。シェルパの人たちのプライドも傷つけた行為ですね。
胡主席は今日は大阪、明日は日本仏教の源奈良を訪問するそうです。昨日からの比較的大きな地震や京都のお寺での出火(仏様も怒ります)、冷たい歓迎をどこまで感じ取れるか、日本人の作り笑いが理解できているのか、彼の人間としての感性の復活を祈ります。
息子は東京の街中でチベットのランゼンティーシャツを着ていたら、横浜あたりで後ろから蹴られそうだと言っていました。無きにしも非ずです。そのうち着てもらいますが・・・

by サリタ (2008-05-09 14:26) 

ばなな猫

あふふふ。横浜辺りでけられちゃうかなあ。スノーライオンは、中華街によくいる獅子の置物(シーサーみたいな?)に似てない事もないですよね?私浜っ子なんで、ちゅーかがいの人々は、小さい頃から好きなんですよ。ああ、なんかうまくいきませんねー。最近涙もろいです。へへ。
by ばなな猫 (2008-05-09 19:22) 

サリタ

泣きたい時は泣いた方がいい。
私も半世紀生きてきて、どれだけ泣いたことか、悲しすぎて涙も出せない事もありました。
では、いいニュース?をひとつ。
ばなばなさんも時々見ていると思われる白雪姫と七人の小坊主達の石濱先生は家の数件先に住んでいらっしゃいることを昨日発見。そして私の小学校の先輩だと思われます。良く顔は家の前の道でお見かけして居たのですが、
まさか時々覗いている白雪姫とは思わず。
なんと今月号の『諸君』を買うとパマギャルポさんと石濱裕美子さんが対談していてお写真が写っていたのです。アッと思い、町内会の地図で家の名前を調べると、そうだったのか。
なんとチベットの風、家の前にも流れていたのでした。
ジャンジャン。。
今度お見かけしたら声をかけてみます。
あきめてはいけないよ~~
by サリタ (2008-05-10 00:49) 

森のヒデヨシ

汚された・・
今回の登山を見て最初に感じたこと。
もう30年近く前、初めてヒマラヤの頂を雲の上に見た時、山が信仰の対象になることを実感しました。
彼らはあの聖なるサガルマーターを自分たちの利益の為にのみ使い、恥ずかしげも無くそれを世界に報道した。
激しい怒りと深い悲しみを感じています。
現在のネパール国内の烈しい環境の中でこれだけの声明を出せるシェルパの皆さんを尊敬します。

ばなな猫さんとは年齢も随分違うようですが、何時も誠実な態度に感心しています。時々走りすぎかなと感じることもありますが。
片手は何時も自分の為に取っておいて、焦らずやってください。ビスタリビスタリ

by 森のヒデヨシ (2008-05-12 01:20) 

サリタ

元気ない感じしてる。大丈夫ですか。
こんな写真をスキーヤーの三浦雄一郎さんが彼のHPに載せています。見てみて元気出るよ。

http://www.qomolangma2008-kddi.com/?m=20080508

一昨日総合チャンネルでも三浦さんの特集の過去のドキュメンタリーをやっていました。無謀にも30代にスキーで滑降した時シェルパを6人も亡くしてしまい、そのことを一生悔やんでいる。もちろん今現在も。三浦さんそのために毎日足に何キロもの錘をつけて体力維持の訓練をして高齢にも関わらず現在も登山に挑戦し続けている。
すごい方です。出勤時の電車の中で考えて一人涙していました。
悲しい思い出、自分が一番忘れたい思い出のあるエベレストに何度も挑戦しつづけるのだから。すごい勇気だよね。日本のお父さんカッコいいよ~。
by サリタ (2008-05-12 07:21) 

ばなな猫

コメントありがとうございました。so-netが重たいのか、最近つながりが悪いのと、mixiが忙しかったのとで、なかなかコメントできずにおりました。みなさまの励ましの声、有難い気持ちで読ませていただきました。凹む事もありますが、ビスターレも考慮しつつ(笑)がんばってますです。週末は一日中プールで泳ぎました^^
三浦さんご一行は、アタックを始めたようですね。シェルパを6人も!そんな過去があったんですかあ。。。
今日のシンポジウムのおしらせは、石濱先生もお話されます。お早目のご予約を!
by ばなな猫 (2008-05-15 18:40) 

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